PRGツクールMV/MZで作ったゲームはAndroid用にデプロイメントできます。
MV/MZどちらもHTML+JavaScriptで動くので、Androidアプリ化する方法は同じです。
Androidアプリ化にはCordovaやAndroid Studioを使う方法がありますが、今回はAndroud Studioを使ってAndroidアプリとしてビルドする前提で話をしていきます。
Android Studioでアプリ化
まずは、Android Studioでアプリ化する方法を解説していきます。
HTMLやJavaScriptで作られたWebゲームをAndroidアプリ化するには、WebViewという機能を使います。
WebViewはWebページを処理するためのオブジェクトで、Webサイトをアプリに埋め込む時に利用したりしますが、今回はRPGツクールMV/MZで作られたゲームを埋め込んでいきます。
では、Androidプロジェクトを作成して…
という話をしてもいいんですが、すでにビルド用のAndroidプロジェクト一式を作成してくれる方がいるので、そちらを使わせてもらいましょう。
githubからmv_to_android-masterをダウンロードしてみてください。
このAndroidプロジェクトを好きな場所に置いて、Android Studioから開けばOKです。
nend広告をAndroidプロジェクトへ追加
次に、nendの広告を表示できるようにAndroidプロジェクトを変更していきます。
※nendへの登録などはできているものとします。
やることは3つです。
- nend SDKの設定
- 広告用レイアウトの追加
- 広告用コードの追加
nend SDKの設定
nend SDKをAndroid Studioで使えるようにするための設定を行います。
やることは2つです。
- build.gradleへrepositoriesを追記
- build.gradleへdependenciesを追記
どちらもbuild.gradleへの追記です。build.gradleは2種類ありますが、Module:appの方へ追記します。
repositories {
google()
jcenter()
maven {
// nendSDK
url 'http://fan-adn.github.io/nendSDK-Android-lib/library'
}
}
dependencies {
・・・
implementation 'net.nend.android:nend-sdk:6.0.1'
}
以上でnend SDKの設定は終了です。
広告用レイアウトの追加
次にnend広告を表示するためのスペースを追加していきます。
res/layoutにあるxmlファイルでアプリのUIを設定しているので、そのxmlファイルを開きます。

LinearLayout(vertical)をwebViewに追加してください。
idはなんでもいいのですが、今回はnendAdTopにしました。
layout_width/layout_height/layout_x/layout_yは広告の位置や大きさによって設定しますが、今回は
- layout_width:match_parent
- layout_height:match_parent
- layout_x:0
- layout_y:0
としました。
広告用コードの追加
最後にnend広告を表示するためのJavaのコードを追加します。
JavaからnendSDKを使用するためには、SDKをインポートする必要があるので、import文を追加します。
import net.nend.android.NendAdView;
nend広告を表示するためのコードは以下です。
LinearLayout rootLayout = findViewById(R.id.nendAdTop);
// 1 nendAdView をインスタンス化
nendAdView = new NendAdView(this, 3174, "c5cb8bc474345961c6e7a9778c947957ed8e1e4f");
// 中央下部表示の場合
rootLayout.setGravity(Gravity.CENTER | Gravity.TOP);
// 2 NendAdView をレイアウトに追加
rootLayout.addView(nendAdView, new LinearLayout.LayoutParams( LinearLayout.LayoutParams.WRAP_CONTENT, LinearLayout.LayoutParams.WRAP_CONTENT));
// 3 広告の取得を開始
nendAdView.loadAd();
レイアウトに追加したnendAdTopを取得して、そこにnendAdViewを貼り付けています。
nendAdViewはメンバ変数に追加しておきましょう。
NendAdViewのインスタンス生成ですが、引数としてapiKeyとspotIDを指定する必要があります。
ここではテスト用のものを使っています。
以上でnend広告のAndroidプロジェクトへの追加は終了です。
次に実機での表示テストについて説明します。
Androidプロジェクトのビルドと表示テスト
Androidプロジェクトのビルドと実機での表示てすとについて説明します。
まず、実機をUSB接続します。
次に、メニューのRunからRun’app’を実行します。
エラーがなければビルドから実機へのインストールまで行われます。
アプリも自動的に起動されますが、もし起動されなくてもインストールはされているので自分で起動しましょう。
これまで説明してきたやり方で実機でnend広告を表示されると以下のようになります。

画面の上部にnendのテスト広告が表示されています。
Google Playで公開するときは、apiKeyとspotIDを本番用のものにすればちゃんと広告が表示されるようになります。
ちなみに、このゲームはGoogle Playで公開中です。
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